ストーリー
1939年ドイツ。空軍の士官候補生ハンス・ヨアヒム・マルセイユは、権威と規律を嫌い命令違反を繰り返す破天荒な若者だった。間もなく、欧州は戦火につつまれ、マルセイユはアフリカ戦線出動を命じられた。
明けてもくれても英軍との空中戦が続く日々がやってきた。マルセイユの活躍は、たちまち撃墜王として敵から恐れられる存在となった。
だが、その影で死んで行く戦友や後輩たち。任官したばかりの士官候補生が戦死した日に新しいパイロットが補充されるという皮肉な現状に、マルセイユの気持ちは深い悲しみに沈んでいった。
少尉に任官した彼はベルリンによびもどされ、ヒトラー総統からも賞賛の辞を受ける。また、母校に講演に行ったマルセイユは、そこで知り合った美しい女性教師のブリギッテと恋に落ちる。さらに、ムッソリーニ将軍に招かれローマに出発する彼は、ブリギッテを車中に同伴させ、ふたりだけの時間を過ごす。
自分が名誉を得るほど敵のパイロットは死んでゆく。
権威を嫌い何よりも自由を愛して空を飛び回るパイロットとなった結果、国家という最大の権威にかしづく下僕となっている矛盾を感じながらも、さらに鬼神の如く戦果をあげるマルセイユ。
しかし、それも長く続くものではなかった・・・。