ストーリー
「ヒトラー暗殺」
1944年夏、もはや東部戦線での敗色は誰の目にも明らかだった。首都ベルリンから、一機の特別機が総統大本営のあるラステンブルグと飛び立っていく。乗っているのは、隻腕隻眼のドイツ陸軍将校シュタウフェンベルグ大佐。ヒトラー暗殺計画の実行者である。彼が手にする鞄には、時限爆弾が・・・。
「誰が祖国を売ったか?」
ナチ党がドイツ国内で権力の基盤を整え、着々とヨーロッパ征服の準備を進めていた時代、ドイツにはカナリス提督が率いる国防軍情報部と、ナチ党のハイドリッヒ長官が指揮する国家保安本部という、二つの諜報機関があった。
「スターリングラードからの医者」
スターリングラードの攻防戦が集結した後、生き残った10万人近いドイツ兵が、シベリアの虜囚となった。苛酷な環境と粗末な食料のために、捕虜達は次々と病に倒れていったが、ソ連軍は満足な治療をしようとしない。ドイツ人捕虜の中の軍医、ベーラー大尉は、脳外科の権威でもあったが、捕虜の手による医療行為を硬く禁じていたのだ。