ストーリー
四方を山に囲まれた緑豊かなとある地方都市。高木一砂は、同じ美術部の女子生徒・八重樫葉に心寄せる普通の高校生だ。だが、最近彼は、クラスメイトたちに違和感を感じるばかりか、古い屋敷に血のイメージがだぶった不思議な夢をよく見るようになっていた。ある朝、一砂は学校とは正反対の、郊外に向かう電車に乗り込んだ。ようやく目的の駅に辿り着くと、そこは旧家が多く残る戦前の古い屋敷街だった。夢が彼を招き寄せたのか?
土塀に囲まれた旧家然とした屋敷には、幼い頃別れたきりの姉・千砂が一人で暮らしていた。懐かしさに浸る間もなく、千砂は母方の一族に代々伝わる衝撃の秘密を彼に伝える。高城家のものは人の血が欲しくなる悲しい地の系図なのだと。
かくして、一砂の平穏な日常は音をたてて崩れてゆく・・・。