ストーリー
高木護は大手文具メーカー「あけぼの文具」のお客様相談室に勤務する平社員。
学生時代は野球部に所属する万年補欠の捕手だった。
ある日、野球部の同窓会が催され、投手で護とバッテリーを組んだ笹倉純一郎と久しぶりの再会を果たす。
純一郎は妻と離婚後、双子の薫と友樹を男でひとつで育てており、この上なく大切に慈しんでいた。
それから間もなく勤務中の護に、突然野球部の同級生から一本の電話が入り、純一郎が、がんで亡くなったと告げられる。
寝耳に水で激しく動揺する護。
余命いくばくもない事を、周囲に、特に護に気遣わせないようにと本人の意思で口止めしていたのだ。
両親を失った幼い薫と友樹は、それぞれ別の親戚のもとに引き取られることを余儀なくされる。
父を亡くした上、離れ離れになる事は双子にとって辛く悲しいものであった。
それから数日後、護の前にふとした理由で二人が現れる。
おまけに友樹が偶然(?)出逢った犬「ムック」を連れていた。
再会を心から喜ぶ双子だが、間もなく親戚の元に戻らなければならない。
しかし、それは再び幼い双子の別離を意味する・・・。
様々な紆余曲折を経て、護は二人の父親代わりとなる事を決意し、三人と一匹の共同生活が始まった。
護は、自分達は「家族」だと二人に説き、改めて自分の名前を伝えるも、薫と友樹は護(まもる)のことを「マルモ」と呼ぶようになる。
護は双子との間で「おきてノート」を作り、不器用ながらも「家族」となっていく。